紹興⇒上海旅行記4日目、最終日です。
上海名物のリニアモーターカー「Maglev」に乗車し、一路浦東空港を目指すことになります。
旅の終わりはもうすぐそこです。
後ろ髪引かれる思いを抱きながら、上海郊外のホテルの一室で目覚めるところから今日が始まります。
目次
前回までのあらすじ
前のお話:【中国】上海から紹興へとローカル列車で行ってきたお話【3日目】。せめてもう一晩紹興で過ごしたかった。
水と石畳の都紹興から帰ってきた後、上海市内を散策してお土産を買いまわりました。
日本では幻の太雕酒もゲットし、ホクホク気分で眠りにつきました。
4日目 龍陽路駅⇒浦東空港⇒成田空港
※2018/7/15現在 1CNH(中国元) = 16.84JPY(日本円)
旅の軌跡
06:00 起床
朝6時頃、ジンジャン イン (錦江之星) 上海 マグレブ ステーションにて起床しました。
1階の通りに面していましたが、騒音もなくスッキリ目が覚めました。空港にも近いため、この後の展開が楽です。
思えばここまで、1日たりとも同じ宿に泊まらず、流れ者のような暮らしをしてきました。
それも今日で終わりです。はなはだ名残惜しい限りですが。
06:30 チェックアウト
チェックアウトとデポジットの還元を求めてフロントへと向かいます。
フロントの男性が「ニーハオ」とあいさつしてくれたので、こちらは「ニーツァオ(朝のあいさつ)」と、若干知ったかぶって返したところ、向こうも同じように言い直してくれました。
ちょっとだけ嬉しかったです。
デポジットの領収書を渡すと、すぐに100元返してくれました。
旅行最終日に100元札帰ってきても、使う機会がないですね。やっぱり、次回は銀聯カードが必須です。
06:45 龍陽路駅到着からリニアモーターカーのホームへ
昨日は上海市内へと行くのに利用した龍陽路駅ですが、今回は浦東国際空港へと行くのに利用します。
なぜわざわざ、龍陽路駅の近くに宿泊したかというと、リニアモーターカーの出発駅だからなのです。
地下鉄の駅の構内からは離れた位置にありますので、事前に場所を確認しておくと安心です。中国はどこも移動距離が長すぎます。
リニアモーターカーに乗るには、駅の窓口でチケットを買いましょう。
片道50元で、往復割引があります。
こじんまりとしたホーム上に案内図があったので記念に撮っておきました。
ホームは清潔で、近未来的でした。
06:50 リニアモーターカーMaglev到着
これこれ、これが見たかったのです。
「私、速いです」と言わんばかりの流線形のボディーが美しいです。機能美すら感じます。
イの一番に先頭車両へと乗り込むと、誰もいませんでした。
平日の早朝ということで、こんなものでしょう。はっきり言ってラッキーです。
これで他人に遠慮することなくリニアを堪能できます。
シートの座り心地もよいものですが、走行時間が短いので、そこまで重視するようなものでもありませんね。
07:00 Maglev出発!そして浦東空港へと
私、ジェットコースターなどの絶叫もののアトラクションは大の苦手ですが、速い乗り物は大好きです。遅い乗り物も好きですが。
貸し切り状態でワクワクしながら待っていると、若干ふわっと浮いたような感触があり、左右に若干揺れながら前進を始めました。
こいつ……動くぞ!
列車はぐんぐんスピードを上げて、あっという間に100kmを超えました。この時点で、一般の列車よりも早いです。
電車と違ってレールに触れないので、ガタゴト音が鳴りません。
地上の乗り物というよりは、低空飛行する燕になったかのような気分です。
まあ、実際に浮いているのですが。
時速301kmの限界速度に到達しました。
本来の最高速度は430km(!)に達しますが、ダイヤの都合上、私の乗った便は301kmがMaxスピードです。F1の直線スピードと同じようなものですね。
どの便が何キロまで出せるかは、公式ホームページを参考にしてください。
参考:Shangai Maglev Official Website
動画を見るとわかりますが、外にあるすべての物体が、301kmの高速で後方へとかっとんでいきます。動画にはありませんが、最後のあたりでは、高速道路を走る車が止まって見えるかのようでした。
と、ここで痛恨のトラブルが発生しました。
4日間テンションが上がりっぱなしで、ひたすら写真を撮り続けた結果、スマホ本体の容量オーバーという憂き目にあってしまったのです。
本当なら、もっと長く動画を撮りたかったところですが、あえなく涙をのみました。
無念。
07:10 早くも浦東空港到着
リニアに乗っている時間は、せいぜい十数分程度のものです。
本当に空港が目と鼻の先に感じられます。
ここからは、素直に路面の表示と頭上の案内板に従がえば、出発ロビーへとたどり着けます。
07:20 そそくさと保安検査を抜けてラウンジへ
上で書いた通り、スマホが容量オーバーとなってしまったため、がっくりしながらチェックインカウンターへと向かいました。
ここでもやはり、デルタAMEXゴールドカード付帯の上級会員資格が生きてきます。
一切並ぶこともなくチェックインを済ませ、ガラガラの保安検査場を抜けて、制限エリア外へと抜けることができました。
ラウンジクーポンをいただいていたので、軽くお土産を選んだ後、ラウンジで時間をつぶすことにしました。
たしか、35号というストイックなネーミングのラウンジだったと思います。
利用客がまったくといっておらず、これまたほとんど貸し切り状態でした。
フード、ドリンク、アルコール、清潔感、すべてがハイレベルにまとまっており、これまで経験した中では、シンガポールチャンギ空港のラウンジと比較しても遜色のないクオリティでした。
写真がないのが残念です。
関連記事:作ってたくさん使うだけでゴールドメダリオン。デルタスカイマイルAMEXゴールドカードを持つメリットについて。
09:30 搭乗口でハプニング
ラウンジでたっぷりくつろいで搭乗口へと向かいました。
少し遅めに着いたせいで、すでに行列ができていましたが、ここも上級会員の権利を行使して、専用の列からお邪魔させていただきました。
と、ここで自動改札でエラーが発生し、列の外で待機するように誘導されました。
つまり、エコノミーからプレミアムエコノミーを通り越して、ビジネスクラスへと2階級特進となりました。
これって、値段に換算するといくら?と考えると、笑いが止まらない思いでした。もちろん、表面上は澄ました顔をしていましたが。
関連記事:デルタ航空でビジネスクラスにインボラアップグレードされたお話。ゴールドメダリオンの影響?
10:00 旅の終わりへ向けてテイクオフ
ビジネスクラスのシートは、行きと同様快適そのものでした。
着席後すぐにおしぼりをいただき、ウェルカムドリンクの提供を受けます。
離陸後は真っ先に豪華な機内食と、専用のアルコールを注文でき、身も心もおなか一杯です。
ワインを頼もうとしたところ、ホワイト系のCAさんに歳を聞かれる一幕がありました。
アジア系の男は、幼くみられるようですね。
「ありがとうございます、マダム。でも、私はもうオーバーサーティーなのです」と返したところ、笑って「どう見ても18にしか見えない」とのこと。
一通り食事を楽しんだ後、シートをフルフラットに倒して寝そべると、旅の終わりの余韻に包まれました。
初日からピンチと驚きの連続でしたが、こうして無事に旅を終えようとする瞬間は、いくつになってもよいものです。
中国の隅っこで、せいぜい数百キロの道を冒険しただけですが、ここまで胸が躍る旅はこれまでになかったように思えます。
次はどこに行こうか。
この靴が足になじんだ頃、もう一度中国にやってきて、もっともっと長い道のりを旅するのもいいかもしれない。
そのようなことを思いながら、怠惰な眠りに落ちていきました。
振り返ってみて
私にとって記念すべき中国旅行1回目でした。
過去、日本でも北海道に行ったり、四国に行ったり、長距離の電車移動には慣れているつもりでしたが、中国のそれは日本のスケールはるかに超えていました。
街の数だけ人がいて、人の数だけ文化があります。
たくさんの人が暮らす中国大陸には、まだまだ見果てぬ街や野山があることでしょう。
中国東海岸の街は、日本からの直行便もあるため、アクセス良好です。
お休みが3日あれば、十分中国旅行を楽しめます。
あなたも、次のお休みは有給を取って中国旅行に行ってみてはいかがでしょうか?