紹興旅行記3日目です。
旅程も半分消化し、翌々日のフライトのため、再び上海へと戻ることにしました。
ここまで旅して、観光よりも移動している時間のほうが長いです。
昔の旅人も、目的地に着くまで、何度も宿を変えて歩いていたのでしょうね。弥次喜多なんかがいい例です。
はるかな時代に思いをはせながら、紹興旅行3日目が始まります。
目次
前回までのあらすじ
前のお話:【中国】上海から紹興へとローカル列車で行ってきたお話【2日目】。魯迅のふるさと紹興は水と石畳の古都だった。
風光明媚な紹興市で、魯迅の生家周辺で物見遊山を楽しみました。
名前の通り、咸鏡酒店でいただいた紹興酒が絶品で、これまでのお酒に対する価値観がひっくり返ってしまいました。
足の痛みと寝不足を癒すべく、風情たっぷりのユースホステル魯迅故里国際青年旅舎で、早々と眠りについてしまいました。
旅日記
※2018/7/15現在 1CNH(中国元) = 16.84JPY(日本円)
3日目 魯迅故里⇒紹興北駅⇒龍陽路駅
旅の軌跡
07:00 起床
昨夜は21時頃に就寝したため、早めに目が覚めました。二日酔いはありませんでした。
静かな場所でたっぷり寝たおかげか、すこぶる快調ですが、靴擦れが昨日よりひどくなってきています。
つくづく、旅のお供には、履きなれた靴を選ぶべきだと思いました。
関連記事:【注意】これって危険?海外旅行でやってはいけないこと15選。
07:40 出発
少し重い足を引きずって出発です。もう一晩くらい泊まってもよかったくらいですね。
足を止めたら旅が終わってしまうので、また今度ゆっくり滞在したいと思います。
現金で決済した場合、デポジットの回収を忘れずに。
08:00 咸享酒店近隣で土産物購入
昨日訪れた咸享酒店の2軒隣くらいに土産物屋がありました。朝も早いのに営業しています。
会社の同僚へと、当たり障りないところでクッキーを選びました。右上の黄酒牛乳糖なるものは、変わり種で選んでみましたが、食感が硬すぎてすこぶる不評でした。
08:30 近隣で朝食
何を食べたかイマイチ覚えていませんが、ローカル食堂に入って、適当に指差しで選んだはずです。
いつも、よくわからない料理を名前も知らずに頼むので、旅先で何を食べたか覚えていないのですよね。反省です。
09:00 府山公園前立ち寄り
紹興市の中心部にある公園です。越王ゆかりの土地だとか。
時間の都合と、雨が強くなってきたので園内は立ち寄りませんでした。石畳にゴム底の靴は滑ります。
代わりに府山直街から倉橋直街へと抜けつつ寄り道します。
09:30 倉橋直街でお土産購入
土産屋っぽい雰囲気のお店を見つけたので入店しました。紹興酒のかめが置いてあります。どこにでも置いてありますね。
状元軒品酒館というお店です。お土産と軽食、紹興酒の量り売りがありました。
量り売りでは、250ml単位で分けてくれます。容器を持っていれば入れてくれますが、小さすぎると断られることも。手持ちの容器がなければ、オリジナルラベルのペットボトルに入れてくれます。
付け焼き刃の中国語が伝わらなかったおかげで、250mlのみいただきました。本当は500mlほしかったのですが。
後で調べると、この太雕酒という銘柄、紹興限定の高級品だとか。そういえば、昨夜の咸享酒店でも同じ字を見た気がします。
画質を落としているので判別できないと思いますが写真左奥の黒板に書いたありました。
思わぬところで意外な収穫を得たので、意気揚々と駅へと向かいます。
10:30 紹興駅前よりバスに乗って紹興北駅へ
昨日紹興駅で撮ったバス停の画像を見直すと、紹興北駅へと3元で行けるそうなので、ひとまず紹興駅を目指すことにしました。
紹興市にはいくつか駅がありますが、紹興駅と紹興北駅とで、列車の種類が異なります。
紹興駅は昨日利用したローカル線の旧駅で、今回は紹興北駅から高速鉄道を利用します。立地的にも、条件的にも、横浜駅と新横浜駅のような関係ですね。
バスは新しく、文明の香りを感じました。浦東空港から上海南駅へと向かったのと同じタイプのバスです。入り口で1元硬貨を3枚運賃箱に入れます。
今回の運転手さんは若い女性でしたが、運転も上手で丁寧でした。紹興市バス、快適です。
タイの市バスはソンテウだということを考えると、かなり交通レベルが高いです。
11:00 紹興北駅へと到着
中国の駅は、どこもひたすら広いですが、紹興北駅も多分に漏れず広かったです。
入り口では持ち物検査を行っています。切符売り場は駅の外周部にありますので、持ち物検査の前に購入しておきましょう。
紹興北駅から上海虹橋駅までは、高速鉄道を使って片道92.5元です。1時間半ほどで着いた記憶があります。
200kmを超す旅程ですが、2,000円もかかっていません。
日本と比べると恐るべきコスパですが、中国での都市間の移動距離を考えると、これくらいが妥当なのかもしれません。
目的地の一覧が、巨大な電光掲示版に並んでいます。
発車時刻の10分前くらいになると、ゲートが開いてホームへと進めますので、遅れないようについていきましょう。
12:05 上海虹橋駅への新幹線に乗る
厳密には新幹線ではありませんが、フォルムといいスピードといい、ほぼほぼ新幹線のようなものなので、言い換えてしまっても差し支えないと思います。
ホームの端から端までが、これまた長いです。自分のチケットを確認して、事前に乗り口を確認しておかないと、列車が入ってきた後、全力疾走することになります。
内装は新しく、きれいでした。足元にはなんとコンセントまであり、スマホのバッテリーを回復できました。
皆さんお行儀よかったですが、指定席に別の人が座っているのは、中国鉄道では常識なのでしょうか。
今回は、チケットを見せてどいてもらいました。
13:30 上海虹橋駅到着
新幹線から降りた後は、地下鉄に乗って、ホテルへと向かいます。
翌朝の浦東空港のアクセスを考えて、リニア始発駅の龍陽路駅近辺にホテルを押さえました。
ここ虹橋空港の地下鉄駅は、これまでで一番手荷物検査の列が長かったです。
そうはいっても、東京の通勤ラッシュよりも全然ストレスを感じませんでしたが。
14:30 地下鉄世紀公園で降りて龍陽路近くのホテルへと向かう
虹橋から龍陽路まで向かいます。
地下鉄一本で行けますが、上海市の西側郊外から中心地を突っ切って、東の郊外へと抜けるため、1時間ほど時間がかかりました。
地下鉄の窓の外に、時折CMが流れていました。韓国の空港鉄道でも見かけましたが、最近流行っているのでしょうか。
車内のモニターでは、日本でも流れるようなマナーアップキャンペーンの動画が流れていました。
15:00 錦江之星旅館チェックイン
ホテルの場所は、世紀公園から南東へと10分ほど歩いたあたりでした。
大きな交差点の一角に位置しているので、わかりやすいロケーションです。
ここでもやはり、デポジットが必要でした。
預かり証を書いてくれるので安心ですが、やはり面倒ですね。観光も終盤に近づくと、多額の現金を確保するのも気が引けるところです。
次回は必ず銀聯カードを持ってこようと思いました。
1階の部屋で、通りに面していたので、交通騒音を覚悟していましたが、それほどうるさく感じませんでした。
ご覧の通り普通のビジネスホテルですが、部屋は清潔で快適でした。
パートナーがいたとしても申し分ないでしょう。
排水やお湯の出など、水回りもトラブルなく利用できました。
錦江ホテル、安定感がありますね。
リニアの駅まで歩いて10分ほどの立地も素敵です。
参考:ジンジャン イン (錦江之星) 上海 マグレブ ステーション (Jinjiang Inn Shanghai Maglev Station) - agoda
16:00 上海市内散策
ホテルに荷物を置いて一息つけたので、上海市内へと観光に向かいます。
龍陽路から南京東路まで地下鉄で一本です。
地下鉄の駅を下る時、沼津港の文字が。
こんなところで、故郷静岡県の地名が出てくるとは、思いもよりませんでした。
関連記事:【地図付き】転勤族の私が住んでいた街について。観光情報からローカルグルメまで紹介します。
雨の上海市内です。
南京東路から出て、外滩方面へと進みます。
雄牛のオブジェの前で、色々な人が写真を撮っていました。
撮影スポットのようです。
川のほとりをのんびり南へと散歩します。広々として気持ちがいいです。
摩天楼が雲に隠れていますね。
川辺の遊歩道から下に降りて、豫园方面へと歩を進めます。
中国の公園は、芝生と石のコントラストが好きです。
街並みに趣が出てきました。
中国は現代的な景観よりも、いにしえを感じさせてくれる街並みに魅力を感じます。
このあたり、ろくに地図も使わず、めちゃくちゃに路地を渡り歩いたので、どこからどこまで観光したのか覚えていません。
公園の脇道をまっすぐ南下したことは覚えているのですが。
かつての上海の城郭も、今では庶民のショッピングセンターとなっていました。
城をショッピングモールに改修するなんて、すごいことしますね、この人たち。
上海城跡地も観られるようでしたが、午後4時か5時が最終入場とのことで、あえなく断念しました。
※追記、後日訪れたところ、中にあるものは寺院群のようでした。
特に目的地らしい目的地を定めていなかったので、さらにうろつきます。
ショッピングモールの一階にサイゼリヤが入っていました。
サイゼリヤ大好きです。上海きてまで入りませんでしたが。
17:00 お土産用に紹興酒を購入
日が暮れ始めましたが、目当てのものをゲットするまでは散策するつもりだったので、まだまだ下町をうろつきます。
するとありました。掲げられた咸享の文字、通りにまであふれてきている紹興酒のカメ。
紹興で太雕酒にメロメロになってしまった私は、またもカメ出し紹興酒の売り場へと来てしまいました。
値段の記録が残っていませんが、500mlでせいぜい20元~50元の間に位置していたと思います。
ここではいくつかのお酒を試飲させてくれます。美味しかったお酒を指して、「ウーバイ(五百)」というと、500mlペットボトルに入れてくれました。
ちょっとでも通じて嬉しかったです。
※追記、これから1年経った日、再訪しました。場所が気になる方は、関連記事を参照してください。
関連記事:【中国】北京から上海まで陸路で。1年ぶりの上海に乾杯。【3日目】
18:00 老西門最寄りの孔乙己酒家で食事
お土産もゲットして大満足なので、最後にもう一度紹興酒の美味しそうなレストランを検索してみました。
孔乙己酒家とくれば、紹興料理や紹興酒がおいしいと踏んで、アポなしで突撃することにしました。
ここまでたどり着くのに、真っ暗な路地裏を歩き続けたせいか、怖いものなどありませんでした。
店内は予約でいっぱいだったようでしたが、店員さん困りながらもなんとか1席つくってくれました。感謝。
最後にお椀一杯の紹興酒を飲んで、ご満悦でホテルへと帰還しました。
20:00 ホテル帰着
帰りの龍陽路駅を出たあたりに、何やら美味しそうな屋台があったので、看板の漢字を指差しで注文しました。
外国では、自分が子供になった気分で周りを頼ると、結構助けてくれます。
ただし、向こうから外国人と思って話しかけてくるのは危険だったりします。
関連記事:【注意】これって危険?海外旅行でやってはいけないこと15選。
21:00 就寝
窓の作りがしっかりしているおかげか、騒音はほとんどありません。
表のコンビニで買ってきた食料と合わせて、夜食としました。
明日も早朝に便が出るので、早めに就寝することにしました。
中国にきて以来、初日以外は随分と健康的な生活をしていますね。
振り返ってみて
上海市内も見どころがたくさんあり、予備知識のない街歩きでも、直感的に楽しむことができました。
ですが、私としては、紹興で見逃したスポットを見るため、もう一日くらいは紹興に泊まりたかったような気もします。
この物足りなさが、次の旅行に私をかきたてるのでしょうね。
次回はいよいよ帰着編です。これまで密度の濃い移動ばかりしてきましたが、はたして無事に空港へと着けるのでしょうか?
次のお話:【中国】上海から紹興へとローカル列車で行ってきたお話【4日目】。リニアモーターカーMaglevは地を這う飛行機のようだった。