テグ市は韓国中東部の都市で、ソウルからプサンに向かう手前の街です。
テジョン市と同じく韓国地方都市の一角で、小さいながらも空港を有しています。
テジョン市の観光客優遇ぶりに味を占めたので予備情報なしで向かいましたが、果たして何が待っているのでしょうか。
目次
前回までのあらすじ
前のお話:【韓国】ソウルからプサンまで半島縦断途中下車の旅。ムグンファ号でテジョンに行こう!【3日目】
ソウルからムグンファ号に乗って、韓国中部の街であるテジョンに向かいました。
思いもがけず観光に力を入れている印象のテジョンしでしたが、旅の途中であるためほぼ素通りすることになりました。
4日目:テジョンからテグへ
旅日記
※2018/9/2現在 1KRW(韓国ウォン) = 0.0961JPY(日本円)
旅の軌跡
08:00 起床
窓の扉を閉めると真っ暗になるため、時間の感覚がわかりませんでしたが、腹時計の感覚で目が覚めました。
数日に渡って不規則な食生活を続けたためか、胃のあたりにお疲れのサインが。
普段、規則正しい生活をしていると、不摂生で異常が現れやすくなるようです。
ただ単に歳とったせいかもしれませんが。
参考:ベニキア ホテル デリム (Benikea Hotel Daelim)
08:15 ホテルの朝食をいただく
ホテルロビー横のカフェで朝食のサービスがあります。
日本のビジネスホテルよりも軽食寄りでしたが、宿泊料金を考慮すると十分でしょう。
09:00 朝のテジョン郊外を散歩
11時頃の電車に乗ろうかと思ったので、その前に軽くテジョン駅周辺を散策することにしました。
地下鉄でテジョン駅まで向かい、ソジェドン方面へと向かいます。
ソジェドンはテジョン駅裏側の集落です。
鉄道をはさんで向かい側にあるため、長い地下道を抜けていきます。
地下鉄から降りて、だれ一人こちら側にきませんでしたが、なんとなくわかる気がします。
薄暗く長い地下道、地元の人でなくても普通は近づきたがりませんよね。
おまけい何故か手形やら足型が壁一面に……。
別に大した意味はないのでしょうが、今見てもなんだかゾワゾワします。
心霊写真……と思いきや、誰かのいたずら書きのようです。
悪趣味な。
ソジェドンの風景です。
写真奥の再開発された地域とのコントラストがあります。
実際に人は住んでいるようですが、ほとんど気配がしませんでした。
半分ゴーストタウンのような雰囲気が漂っています。
この先歩行者は進めないようだったので、来た道を引き返しました。
右側がテジョン駅、左側がKORAILのビルだそうです。
10:50 チケット売り場にて
ソウル駅で利用できなかった自動券売機を試してみることにしました。
どうやらお目当ての11:02発のセマウル号は売り切れの様子。
仕方がないので次の12:50のITXを購入しようとするも、券売機の故障で決済ができませんでした。
すぐ隣に窓口があったので、さっさと並んで買うことに。うーん、窓口のお嬢さん、笑顔の素敵な美人です。
セマウル号でテグまで行くと伝えたところ、11:02発の便が遅延しており、席も一つキャンセルが出たとのこと。
渡りに舟とばかりに買いを入れて、お嬢さんにお礼を言ってホームに走ります。
11:07 滑り込みでITXセマウル号に乗車
ホームへ降りると、ちょうど列車が入ってきていました。
どうやら本当にギリギリだったようです。
車内は地方の特急列車といったところです。
シート袖のひじ掛けからテーブルが出てきます。
ムグンファよりも一足分ほどシートピッチが広いです。
平野と田園地帯の続いたソウル、テジョン間とは打って変わって、ここからは山間部をひた走ります。
稜線がきれいです。
3号車のあたりに自販機が設置されていました。
韓国では自販機でもクレジットカードが利用できます。
12:45 テグ駅到着
発車前があわただしくて写真を撮れなかったので、到着後に一枚。
少しおなかがすいてきたので、休憩することにしました。
ホームで缶コーヒーを買い、ベンチに座って、ソンシムダンで購入したポムンサンメアリにかじりつきました。
印象としては、とにかく大きい。スイートブールを一回り大きくしたようなサイズです。
かじりつくとふわふわな食感と、くどすぎない自然な甘さ。幸せの味がしました。ミルフィーユのような多層構造になっており、名前の通り山の等高線をイメージしているようてす。
完食したあとに容器を調べてみると、一層ずつ手でちぎって食べてください、との表示が。いやまあ、全部食べてしまったのですけどね……
明らかに一人用のサイズではないので、ご丁寧にプラスチックナイフも入っています。独り占めしようとすると、多分気持ち悪くなるので気をつけましょう。
トラベルグルメレーティング【#005】ソンシムダンのポムンサンメアリ
- 味:★★★★
- 食感:★★★★★
- 安さ:★★★
- 名物度:★★★★★
- 日持ち:★★★
総評:★★★★
コメント:ポムン山のこだまというネーミングの通り、山の等高線を意識した多層パン生地が特徴です。食感が特徴で、一度味わったら忘れらないでしょう。消費期限が短く、テジョン以外ではそうそうお目にかかれないのが特徴。
13:30 ホステルへ行く途中に軽く散策
テグ駅から軽く散策しながらホステルを目指します。
テグ駅前のメインストリートです。
私の記憶の中から例を引っ張り出すと、静岡の繁華街くらいの規模感でした。
韓国の商店街の特徴は、一つの区画で同一ジャンルの商品を扱うこと。
ご多分に漏れず、ここ一帯はジュエリーショップが軒を連ねていました。
15:00 ミッドタウンホステルテグで不良?少年たちと相部屋
今夜の宿は、駅から近い場所を優先したためホステルの相部屋です。
ドミトリーを使うのは高校の寮生活以来なので、懐かしい気分になりました。
私は左下奥のベッドを利用しました。
ただ、8人相部屋なので、グループがいるとうるさいですね。
先客はソウルから旅行に来たと思われる、4~5人ほどの少年グループです。
質のよろしくない言葉を連呼しているので、私の中では不良認定です。
彼らにとっても、テグの印象は、ソウルと大差ないようではありますが、ソウルより美人が多いだとか。
男が数人集まると、おおむね女性の話に落ち着くのは、どこの国も一緒ですね。
一人かひたすら「腹減った」を連呼していたため、市場へ何か食べに行くようでした。
私はテジョン名物の巨大なパンがお腹に残っていたため、しばらく何も入りそうにありませんでした。
しばらくドミトリーのベッドに寝転んで休憩することにしました。
ベッドの下が鍵付きのロッカーになっています。
ベッド証明灯近くのフタを開けるとコンセントが顔を出します。
シャワールームが複数あり、石鹸類も完備していました。
ほぼ新築とのことで、ドミトリーにあるまじき清潔さは素晴らしかったです。
エアコン完備で空調バッチリなのも高ポイントです。
あとはルームメイト次第ですが、こればかりは運頼みですね。
参考:ミッドタウン ホステル デグ (Midtown Hostel Daegu)
15:30 コロンビア人のアンドレアル入室
少年グループが退室した後、おそらく南米系の男性が入ってきました。
こちらの姿を認めると、さわやかにあいさつしてくれました。
アンディと呼んでくれ、とのこと。気さくなナイスガイです。
コロンビア人で、普段はスペイン語を使っているとのことで、英語はカナダに行って少しだけ覚えたそうです。簡単な英語ですが、堂々としていました。
バックパッカーにとって、語学はオマケ程度のものなのでしょうね。
関連記事:言葉の壁と海外旅行について。英語ができなくても海外に行っていいと思う。
16:00 テグ市内散策
ホステルから西側に抜けると、大門がありました。
薬師の街だったのでしょうか。
街中の至るところに、漢方にまつわる史跡がありました。
大門脇の石像です。
あてもなく町中をぶらついていると、モノレールの線路と駅が見えました。
沖縄やクアラルンプールで見たのと似ています。
モノレール近くには、サムソングループ旧社屋の模型がありました。
碑石によると、テグ市はサムソン創業の地だそうです。
何も調べていないので、書かれた内容をうのみにしていますが。
モノレールに乗って、またまた市場へと向かいます。
天空をかける線路です。
私、高いところはあまり好きではありません。
向かい側のモノレールがよく見えました。
テグ駅近郊で一番大きいと思われるソムン市場です。
ソウルやテジョンとほぼ同一ですが、南に来るにつれてワイルドさを増していきます。
この時点で10kmほど歩いていたので、そろそろホステルへ戻ることにしました。
テグ市内には派手目の聖堂が多いです。
地元のイベントに遭遇しました
こちらは中心街でのイベント。
テジョンよりも夜遊びする空気が漂っていました。
19:50 ホステルの屋上でお月見
たっぷり4時間近く歩き回って疲れたので、今夜は早々とホステルに引き上げてきました。
歩いた割にはまったくお腹がすかないあたり、胃腸がお疲れかもしれません。
食べたい気が起こるまでは、しばらく断食です。
ミッドタウンホステルテグは、屋上にテーブルとベンチがあります。パラソルを挿す穴がありました。
昼間は暑いのでしょうが、夜は街の喧騒から離れて、リラックスした時間を過ごせました。いい風が吹いてきます。
ビールでも持ち込みたいところでしたが、今日はお腹の休日なので、そのような気分になれませんでした。
南東の空を見上げると、今夜は満月でした。少しだけ雲がかかっておぼろ月ですね。
21:30 そろそろ寝る雰囲気
祭りの音が途絶えません。
ホステルの防音がしっかりしているので気になりませんが、このナイトフェス、一体いつまでやるのでしょう?
11時を回ったあたりで、アンディにお休みを言って明かりを落としました。
00:00 不良少年たちが帰ってくる
日も変わる頃になって、昼間出ていった少年たちが帰ってきました。
その辺で立ち話をしたり、夜中にシャワーを浴びたりと、中々の騒ぎっぷりに閉口しました。
この一件で、たとえ猫の額ほどの部屋であっても、私は個室派だと気づきました。
寝るだけならいいですが、8人いるうちの1人でも寝てくれないと、安眠できないのがドミトリーの難点ですね。
振り返ってみて
テジョン、テグと地方都市を順番に回りましたが、観光向けという点では、テジョンに軍配が上がります。
交通の便に関して言うと、空港がある分テグのほうがいいでしょうか。
うーん、また来るとしたら、それでもテジョンでしょうね。
テグでは、歩き回った以外、あまり印象に残りませんでした。
まあ、こんな日もありますよね。
次のお話:【韓国】ソウルからプサンまで半島縦断途中下車の旅。ムグンファ号の旅も終着駅。韓国南端のプサンへと到着。【5日目】