クアラルンプールから陸路でシンガポールへと入国し、延べ3日目です。
物価の高いイメージがあり、実際に日本よりも高いところは高い、シンガポールという国ですが、交通費や屋台飯などは、比較的お安いです。
更に、無料の国立博物館や、噴水ショーがあるので、お金を出さなくても、数日は退屈しないでしょう。
そんなシンガポール市内を歩き回った1日です。
関連記事:【2日目・シンガポール】クアラルンプールからシンガポールまで国境を越えて。橋を渡ればよその国。
目次
旅日記3日目
日付:2019/01/13
出発地:ゲイラン
到着地:シンガポール市内滞在
見どころ:シンガポール国立博物館、マリーナ・ベイ・サンズのウォーターショー
ひとこと:熱帯地方での観光は、体力とよく相談してから。
※2019/2/22現在 1SGD(シンガポールドル) = 81.96JPY(日本円)
旅の軌跡
08:30 起床
今日も今日とて快晴のシンガポールです。
ホテルの外に広がるコートから響く、ラグビーの練習音で目が覚めました。
夜は雑然とした感じのゲイランも、朝は静かです。
昨夜の暴飲暴食がたたって、少しおなかが重いですが、朝食をとりに、市内中心部へと向かうことにしました。
ホテルのある路地から、一つ表通りに出ると、市中心へと向かうバスが走っています。
シンガポールのバスは2階建てのものが多いので、観光にはうってつけです。
料金が距離制で、観光客にとってわかりづらいので、EZ-Linkカードは、ほぼ必須です。
関連記事:【シンガポール】交通カード【Ez-Link】の買い方と、活用方法。シンガポールでバスを使うなら必需品。
シンガポールの2階建てのバスに乗っていると、視点が高くて楽しいです。
バスに乗っていると、以前、何かで見たことのあるお店が見えてきました。
松發(ソンファ)バクテーです。
昨日に続いてバクテーですが、食べ比べもいいと思い、バスの停車ボタンを押しました。
関連記事:【シンガポール】おいしい肉骨茶食べ比べ!梁記と松發肉骨茶を食べてみた感想。
Clarke Quay Stn(クラーク・キー)で下車すると、目の前にあります。
この時点で、9時半前でしたが、営業していない様子。
かと思いきや、離れは営業中のようで、すでに満員の様相を呈していました。
人気店だけあって、おそろしいことです。
一食7.3ドル(600円弱)から。
やはり、人気店だけあって、強気の値段設定ですが、路面店なら、これくらいするのがシンガポールです。
席を待っている間、お店の前でメニューを選びます。
店内では、皆さん忙しく動き回っていました。
テーブルに座ると、どの部位がいいか、ライスはつけるか、などと聞かれます。
リブの小さいサイズで、このくらいです。
昨日食した、梁記のバクテーとは、系統が違うようで、中華スープのような味わいでした。
こちらのほうが、人を選ばず、素直においしいと言えるでしょう。
トラベルグルメレーティング【#013】松發肉骨茶(SONG FA BAK KUT TEH)の中華風バクテー(2019/1/13)
- 味:★★★★★ 名店だけあって素直においしい
- 安さ:★★ ライスも頼むとほぼ10シンガポールドル(約800円)
- 量:★★★★ 肉が大きいのと、スープが減ったら追加してくれるのがありがたい
- 安心感:★★★★ 誰が食とべてもおいしいといえるだろう
- スピード:★★★ 提供速度は悪くないがいかんせん朝から混みっぱなし
総評:★★★★
値段:7.3シンガポールドル(600円弱)から
場所:クラーク・キーバス停(Clarke Quay Stn)すぐそば
営業時間:09:00 - 21:15(月曜定休)
コメント:中華風バクテーの専門店。万人受けするおいしさなので、誰と来ても安心です。私としては、ゲイランにある【梁記(LEONG KEE)】の漢方風味が好きでした。
備考:サービス料と消費税が別途17%かかります。
09:50 クラーク・キーのほとりで一休み
朝食が終わったので、川のほとりで一休みすることにしました。
クラーク・キーからは遊覧船が出ている他、カラフルな商店街が見ものです。
近くにモバイクが転がっていたので、拝借することにしました。
プリペイドシムカードのSMS認証を使って、事前に登録は済ませています。
使い方は別記事で案内します。
関連記事:【シンガポール】ライドシェアmobikeの登録・利用方法。電話番号とクレジットカードは必須。
10:30 フォートカニング公園を散策
Mobikeをバス停脇の駐輪スペースへと停めて、付近を散策することにしました。
Mobikeは、基本的にどこでも乗り捨て可能ですが、所定の駐輪スペースに止めると、何かしらの特典があるようです。
国立博物館近くの、フォートカニング公園にやってきました。
併設のホテルらしき建物が豪華です。
フォート(fort)、つまり、昔は砦として使われていたのでしょう。
階段が長々と続いているため、午前中の涼しい時間帯でよかったです。
丘の上からは、シンガポールの美しい街並みを見下ろせます。
城塞の一部ですが、現在では結婚式に利用されていました。
さすがに無断撮影がはばかられたのですが、白い建物の内部に、新郎と新婦がいました。
丘を越えると、博物館地帯です。
こちらは戦場跡をテーマにした博物館のようです。
1942年なので、第二次大戦も末期ですね。
太平洋戦争で、日本軍がシンガポールを侵攻した歴史が生々しいです。
避難用の秘密通路として使われていたものです。
戦場跡に咲く花は美しいものです。
カニングフォート公園は、傾斜がきつい上に、敷地も広大なので、歩き回るだけで足がくたびれてきます。
無理せず、休み休みの観光をおススメします。
シンガポール国立博物館を観覧
フォートカニング公園の入り口から、山をはさんで向こう側までやってきました。
巨大なパプリカらしきオブジェが見えれば、そこはシンガポール国立博物館の裏手です。
裏口は最上階です。
韓国でもそうでしたが、特に、戦争期に侵略を受けた国は、無料で歴史博物館を運営している傾向があります。
こちらも、定時展示物の観覧は無料でした。
展示スペースは4部屋ほどあり、非常に見ごたえがあります。
日本軍がシンガポールを占領したときのお話です。
シンガポールは「昭南島」と改名されてしまったそうです。
街角には日の丸が翻り、国歌は「君が代」に置き換えられてしまいました。
それでも生きていかなくてはならなかった。皆が生きるために全力を尽くし、明日が昨日よりよくなることを夢見ていた。
7歳からロープ工場で働いていたと書かれているので、徴用工の碑石と思われます。
旅人を続けていると、思わぬところで、思わぬ歴史の陰を垣間見ることができます。
訪れた国の歴史に興味を持たせてもらうたびに、見識が深まっていくのが、旅のいいところです。
シンガポールが、旧日本軍によって陥落する前は、イギリス領だったとか。
次から次へと、人の手による統治が続く世の中、祖国にいながら自治権がない人々は、何を思って生をつないできたのでしょうか。
白亜の建物を背にして、少しだけ心に翳りが落ちたような気がします。
12:30 チキンライスを食べにチャイナタウンのフードコートへ
昨夜も訪れましたが、今一度、名物屋台のチキンライスを食すべく、チャイナタウンを目指しました。
シンガポール国立博物館からは、バスを利用すると、すぐに行けます。
GoogleMapを利用すると、バス停までの経路や、バスの番号まで表示されるのでスムーズです。
ここにもいました、南国名物ドリアン。
同じ臭いものでも、臭豆腐は好きですが、ドリアンの臭みと食感は好きになれません。
青空とアスファルトの灰色の中、街の赤がコントラストとなっています。
中国文化の中では、とにかく赤がよく見られます。
彼らにとって、赤は幸運の色だとか。
南京の玄武湖でも、赤色のリボンがはためいていたことを思い出しました。
パゴダストリートを抜けて、通りに出れば、Maxwellの看板が見えてきます。
Maxwellといえば「天天海南鶏飯」が超有名です。
チキンライスミドルサイズで5ドル。
値上がりしたような気がします。フードコートにしては、やや高めの値段設定。
お店の角を曲がって、外まで続く大行列。
夜とは違って、昼間は大勢の人がいるため、席を取るのも一苦労です。
以前は、よくポケットティッシュで席取りされていましたが、この日はみませんでした。
ヘルシーな胸肉をスチームしたチキンライスです。
日本のフードコートを考えれば、5シンガポールドル(約400円)は安いです。
御殿場のアウトレットモールで見たときは、同じチキンライスでも、倍以上しました。
横浜の中華街にも専門店がありますが、やはり倍以上します。
トラベルグルメレーティング【#013】シンガポールの名物チキンライス屋台、天天海南鶏飯(2019/1/13)
- 味:★★★★★ 鶏胸肉を、どうやったらここまで柔らかく調理できるのか、何度試してもわからない
- 安さ:★★★ ホーカーで5ドルは高め
- 量:★★★ 欲を言えばもう少し野菜が欲しい
- 名物度:★★★★★ シンガポール随一、文句なしの看板屋台
- 混雑度:☆☆☆ レストランでもないのにこの混雑度はマイナスポイント
総評:★★★ 若干質が落ちたような気がするものの、名物屋台の味は健在です。
- 値段:中サイズ5シンガポールドル(約400円)
- 場所:Maxwell Foodcentre奥側
- コメント:シンガポールといえばチキンライス。チキンライスの屋台といえば天天海南鶏飯。これを食べにシンガポールまで来てもいいと思います。
- 備考:スチームかローストを選択できます。
18:30 ホテルで休憩してから市内観光
昨日同様ですが、南国で、日の高いうちは、観光に不向きです。
真夏同様のチャイナタウンをすり抜け、ホテルのあるゲイランまで一度戻ることにしました。
ゲイラン郊外のサテー専門店。
次回は行きたいです。
日が落ち始めたあたりから、活動再開です。
市中へと向かうバス停が、すぐ近くにあるのは、非常に便利です。
ラッフルズホテルの外周部分です。
市庁近くということもあり、シンガポールの中でも物価が飛びぬけて高いです。
City Hall駅の真上にそびえたつ高層ホテル「Swissotel the Stamford」内部です。
1階ロビーには、高級紅茶店のTWGが見えます。
ショッピングモール併設です。
あまり歩き回りたくなかったので、ちらっと見た後、次へ向かうことにしました。
毎日20時になると、マリーナ・ベイ・サンズ正面で、噴水ショーがあるので、行ってみることにしました。
ラッフルズホテル周辺からは、色々な場所へとバスが出ています。
マリーナ・ベイ・サンズは、3棟の超高層ビルから成る、高級ホテルです。
頭に船が乗っているホテルといえば、誰でも知っているでしょう。
ホテル周辺が、一つの街を形作っています。
ショッピングモール内部に水路があるのを初めて見たときは、衝撃的でした。
20:00 噴水ショー「Spectra」を鑑賞
さて、時間は少し早いですが、マリーナ・ベイ・サンズの正面出口へとやってきました。
すでに大勢の人が、鑑賞の席を確保しようと、やってきています。
花火大会のようですね。
マリーナ湾を臨む、いかにもシンガポールな立地です。
ショーが始まると、噴水をスクリーンに、様々な映像が映し出されます。
それに合わせて、バックのマリーナ・ベイ・サンズから、ビカビカとレーザービームが発射されてにぎやかです。とても無料とは思えないクォリティでした。
以前は「Wonder full」というショーでしたが、プログラムが変更となったようです。
今回のBGMは「戦場のメリークリスマス」。
昼間にフォートカニング公園に立ち寄ったからか、第二次世界大戦をテーマとした映画の楽曲が、シンガポールで流れていることは、言い表せないほど、心にさざ波を起こしました。
20:20 マリーナ・ベイ・サンズを散策してホテルへと
スペクトラ自体は、15分ほどで終わります。
時間的にも、オーケストラのショートバージョンを聞いている感じでした。
この後、カジノも行ってみましたが、喫煙可能区域だということで、シンガポールらしからぬスモーキーさに、そそくさと退散しました。
上層階から地階へと、貯まった水が、滝のように落ちてきていました。
シンガポールは水の国ですね。
モールにはもちろん、シンガポール紅茶会のフラッグシップ、TWGの紅茶店が。
色とりどりで楽しいです。
日本だと、横浜ランドマークタワーで見たことがあります。
シンガポールは光と音の国でもありますね。
振り返ってみて
街全体、国全体が観光に力を入れている印象を受けました。
私は、あまり一つの街にに滞在しないタイプですが、シンガポールは、何日滞在しても見どころに事欠きません。
ホテル代さえクリアしてしまえば、日本の都市部はもとより、地方より安価に旅行することも可能なので、興味のあるあなたは、ぜひシンガポールを訪れてみてください。