海外旅行中は、日本ほど治安のよくない国へ行くこともあります。
護身術は、危険な目にあわないための振る舞い方が本質ですか、ここでは、誰かにつかまれてしまったときの、技自体について記事にしました。
完全に文章ばかりで、地味な技が続きますが、一度読んでみてください。
目次
万が一、つかまれてしまったときに使える緊急用の護身術
色々注意していたのにもかかわらず、誰かにつかまってしまった…というときには、反撃を考える必要があります。
つかまった場合、まず心がけるのは、落ち着くことです。
いきなり殴りかかってこないで、つかんでくるということは、あなたの命以外のものが欲しいから、つかんでくるのです。
まずは落ち着いて、次に紹介する5パターンほどを、頭に入れて、反撃からのエスケープをシミュレーションしましょう。
ただし、やりすぎないような注意が必要です。
相手の人生に影響を与えますし、何より禍根を生みます。
最終目的は逃げることなので、相手をひるませるだけでいいです。
つかまれた部位ごとに技のかけ方があり、突き詰めると奥が深いのですが、ここでは、どこをつかまれても、簡単に使えそうな護身術をまとめました。
あごを手のひらで押し返す
相手のあごを、手のひらで斜め奥側に向かって、押し込むように力を加えると、簡単に崩すことができます。
実際にやられてみるとわかりますが、あごって力の入れようがありません。
足や胴体と違って、踏ん張りようがありません。
でも、頭突きしなれている人なら、もしかしたら踏ん張れるかもしれません…
さて、あごを押されると、頭が後ろに下がります。
頭が後ろに下がると、回転力の関係で、重心がかかとのほうに崩れます。
すると、重心を立て直そうとして、後ろに下がるしかなくなります。
人体を一本の棒だと考えるとわかりやすいです。頭を奥に押すと、足が手前にくるわけです。
仕上げに相手のふくらはぎを、自分の足で引っ掛ければ転がすことができますので、そのスキに逃げましょう。
戦うと見せかけて逃げるのがミソです。
危険度:★
両目をめがけて手の甲をたたきつける
空手では「バラ手」と呼ばれる技です。
左右どちらかのこぶしを「パー」の状態にして、こぶしの裏側の部位でたたきます。
牽制目的なので、こぶしから力を抜いて、スナップをきかせて打ちます。
力を入れすぎると、反応しやすくなってしまいます。
狙う場所は、相手の片目から眉間あたりです。
相手が眼鏡をかけている場合、うまくいけば視力を奪うことができるので、さらに有効です。
「まあまあ、落ち着いて…」などとしゃべっているうちに打つなど、初動を悟られないようにするのがポイントです。
危険度:★★★
耳を平手で軽く打つ
試しに自分の耳に、平手を当てて、そっと打ってみてください。必ず、そっとです。
キーンとしますよね?
鼓膜って、薄くてもろいです。
普通にビンタするくらいのスピードで打つと、軽く破れます。
鼓膜をやられると、平衡感覚がなくなって、相手に危害を加えるどころではなくなります。
一応、鼓膜は再生するので、相手の人生に深刻な影響を与えることにはならないかと思いますが、強度によっては、後遺症が残るかもしれませんので、使いどころはわきまえてください。
というか、使うような状況にならないのが一番です。
危険度:★★★
小指をつかんで、逆方向に引っ張る(危険)
ためしに自分の左手を力いっぱい握ってください。
同じ力で、右手で親指をつかんで、引っ張ってみてください。たぶん、離れませんよね?
次に、同じく右手で小指をつかんで、引っ張ってみてください。左手は、ぐっと握ったままです。
こうすると、たぶんはがれます。というか痛いです。
人体構造上、どんな大男でも、小指一本で自重を支えられるようになっていません。
自分より力のある人が、思い切りつかんできたとしても、うまく小指を人質にとれば、拘束を解くことができるということです。
馬乗りで首を絞められたときなどにも有効です。
加減を間違えると、簡単に折れるので、危ない目にあったとき以外は、使ってはいけません。
なお、柔道では反則技に指定されています。
危険度:★★★★
相手の鼻に頭突きする(危険)
相手につかまれた位置は、自分にとっても危険ですが、つかむ側にとっても、反撃をもらう位置です。
頭部は、人体の急所が密集していますが、頭部に一番近くにあって、攻撃可能な部位は、やはり頭部です。つまり、相手の無防備な顔面に、頭突きをかますわけですね。
つかんでいる側は、片手もしくは両手がふさがっているため、とっさに防御できません。至近距離なら、普通に当たります。
打つときは、おでこを使って、相手の鼻のあたりを狙いましょう。眉間や頭頂部で打つと、自分も痛いので、おでこの硬い部分を使います。
鼻骨は、骨の中でもかなりもろく、軽めの衝撃でもひるませやすいです。
想像通り、折れやすい部位でもあり、鼻骨が折れると、鼻血が止まりません。
体験者としては、最初、鼻水が出たかと錯覚したくらいです。
いうまでもなく、非常に危険な技なので、よほどのことがない限り、使用は控えましょう。逆にあなたがつかまります。
なお、鼻の真下には、人中と呼ばれる急所があり、ここを強打すると、最悪の事態が起きることもあります。
危険度:★★★★★
危険だと感じたらその場を離れること。争いが起きてもなるべく謝るか逃げること
ここまで紹介した護身術は、訓練を受けたことがない人向けのものなので、簡単に扱えますが、基本的には1対1を想定しています。
複数人に囲まれたときには、使ってもあまりいいことがありませんので、覚えておきましょう。
そして、ここが一番大事なところですが、護身術の基本は、自分が危険な状況に陥るのを避けることです。
技を使わなくてはおさめられないような状況に、自ら飛び込まないようにしましょう。
もしも争いが起こったら、現地の警察は、自国民を保護するでしょう。
旅行者を襲うような人は、一人で行動しません。たまたま一人だったとしても、基本的には仲間がいます。
海外では、日本で手に入らないような凶器が、たやすく手に入ったりしますので、武道の達人クラスでも、うかつに闘うべきではありません。
自分が正しいと感じても、謝って済むのであれば、さっさと謝って、道を空けてもらいましょう。
上で紹介した手段は、相手が明らかに危害を加える意思をもっているときの、最終防衛手段です。
くれぐれも、危険な場所には近づかず、できることなら複数人で行動するようにしましょう。