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18きっぷでは乗れないetSETOra(エトセトラ)。瀬戸内海を見たければ午前中に。

投稿日:2020/12/15 更新日:

2020年10月に走り始めた観光列車、etSETOra(エトセトラ)に乗車する機会がありましたので、その時の体験について記事にしました。

エトセトラの内装やサービス、乗車ルールについて、写真をたくさん使ってまとめていますので、気になっている方はぜひご一読ください。

なお、本文中の情報は特に記述しない限り、2020年12月現在の情報です。

料金や運航時刻などは随時改定される可能性がありますので、エトセトラの利用を検討されている方は、ぜひJR日本の公式サイトを確認してみてください。

目次

エトセトラは広島を走る観光列車

名古屋から広島へとローカル線で旅した、ある冬の日のこと。

10時間の旅程の大部分を消化して、最後の乗り継ぎ駅である糸崎駅でその電車を見かけました。

鮮やかなブルーと波色の白、金色の丸窓が特徴的なその列車は「エトセトラ」の名を与えられていました。

私はエトセトラをここで初めて目にしたのですが、2日後の帰り道で再度縁があり乗車することになったため、記録に残します。

エトセトラは山陽本線と呉線の主要駅から乗ることができる

エトセトラは広島駅を起点に、午前は海側の呉線を走り尾道まで行きます。

復路となる午後は、尾道から広島を通り越し宮島口まで行くため、宮島付近にホテルをとっている方には便利でしょう。

私は呉(くれ)駅から乗車しました。

大和ミュージアムに立ち寄った後の乗車だったのですが、呉駅の発射メロディは、なんと「宇宙戦艦ヤマト」。

出航の高揚感はありますが、苦難に満ちた旅が待っているような不安がよぎりました。

列車が2両と短いため、事前に乗車位置を確認しないと、車両の到着位置までひとっ走りすることになります。

エトセトラの内装とサービスについて

このエトセトラ、下調べをまったくせずに、思いつきと偶然のスケジュールの一致で乗車したため、前情報がまったくありませんでした。

はたしてどのような観光列車なのか期待が膨らみます。

乗車すると、すぐに添乗員さんが迎えてくれます。関東でもよくグリーン車を利用していましたが、JRの添乗員さんは非常に接客レベルが高いですね。

観光列車らしく、接客に重きを置いているのでしょうか?

2両編成ですが、4名ほど乗務員が配置されており、キャビンサービスが充実しています。

聞くと、エトセトラが走り始めたのは2020年10月とのこと。

車両は真新しく、内装外装ともに美しいです。

全体的な意匠はクラシカルですが、ACコンセントの代わりにUSBジャックを装備しているあたり、たいへん現代的です。温故知新、そのような言葉が脳裏に浮かびます。

列車でありながら、どことなく豪華客船を思わせる造りです。車窓の景色と相まって、クルーズしているかのような気分にさせてくれます。

通常の列車とは違い、窓際に向かって座れる席が多いので、往路便では瀬戸内海の絶景を思う存分堪能できます。

車内放送でもアピールしていましたが、座席がフカフカで、長時間座りっぱなしでも疲れません。

テーブルは木製で温かみがあります。

車内販売があり、飲料にアルコール、地元のスイーツや記念グッズが目白押しで、メニューを眺めるだけでも楽しむことができます。

1号車には、なんとバーカウンターまで設置されておりました。

メジャーカップにバースプーンが置いてあるなど本格的です。

なんでも、日本酒の飲み比べやオリジナルカクテルを楽しむことができるそうです。

バーカウンターは午後便(尾道→広島方面)限定で利用できます。

車内販売全般がクレジットカード対応なのは嬉しいですね。

2020年現在、世間は新型コロナウイルスの影響で過敏になっておりましたので、衛生面でもキャッシュレス決済の導入は不可欠だったのでしょう。

私はもともと、別の側面からクレジットカード派だったのですが。

瀬戸内の海を眺めながらくつろいでいると、途中で乗務員さんが写真を撮ってくれます。

乗車日の記されたボードを手渡してくれますので、手持ちのスマホやカメラで撮影してもらいましょう。

私は写真に撮られることを好まないので、代わりに乗務員のお嬢さんを撮らせてもらいました。

ご本人からブログへの掲載許可もいただけたのは幸いでした。

どこの国でも、美人との出会いは旅に彩りを与えてくれますね。

エトセトラは18きっぷで乗れないので別途乗車券が必要

ここまでエトセトラの魅力について語りましたが、本車両は青春18きっぷを使用して乗ることが出来ません。

エトセトラは快速列車のため、18きっぷで乗車できるのではないかと思いましたが、全席指定のグリーン席なので18きっぷでは乗れないのです。(注:関東圏のJRなどは指定席ではないため18きっぷで乗車可能)

どうしても乗りたければ、広島や呉などの停車駅で、利用駅までの普通乗車券とグリーン券を買いましょう。【普通運賃+グリーン券料金(固定で1,000円)】です。

個人的には18きっぷでも利用できるとありがたいのですが、これを許してしまうと、広島でお金を落としてくれる人たちにとって、予約が取りづらくなってしまうのかもしれません。広島が通過点になってしまう可能性がありますからね。

車内できっぷのルールについて確認したところ、周遊きっぷなどと組み合わせることは可能なので、もともとフリーパスを購入している方は、グリーン券だけ購入すればエトセトラに乗車できます。

ただし、周遊きっぷは期間限定の販売といった制約も多いため、詳しくは公式サイトや駅の切符売り場で尋ねると間違いがないでしょう。

午前便なら、広島から終点の尾道まできっぷを買っても、普通乗車券1,520円とグリーン券1,000円で合計2,520円です。

移動を兼ねたアトラクションと考えれば高くはないでしょう。

なお、復路となる午後便は3,680円と、料金が変わります。

添乗員さんの話だと、10年は走るのではないかということなので、ちゃんと収益を上げて、長く走ってほしいと思いました。

ピカピカの列車と瀬戸内の自然に癒やされるひとときを

エトセトラについての総評ですが、ソフトもハードも心地よく、まさに人馬一体の観光列車でした。

私は今回、エトセトラを移動の手段として使ってしまい、後悔した次第です。

次回は往路、復路ともに利用してみたいものです。

エトセトラの語源ですが「美しい車窓の景色を眺めながら、「えっと」瀬戸内の魅力を感じてください」とのこと。

「えっと」は広島弁で「たくさん」という意味を持ち、名の由来のとおり、広島にはたくさんの魅力がありました。

他にも語ることは多くありますが、旅の魅力すべてを文章で語りきることは、悔しいかな誰にもできないのです。

あなたの旅は、あなただけのもの。ぜひ、自分の目と足で確かめてみてください。

【2020年12月現在】etSETOra(エトセトラ)運行情報

観光列車エトセトラの運行情報です。

運転日
月・金・土日祝に運行を行います。

運賃・料金
全車指定席で、乗車券の他に普通列車指定席グリーン券が必要です。
上り(広島駅~尾道駅):おとな2,520円、こども1,760円
下り(尾道駅~宮島口駅): おとな3,680円、こども2,690円

※乗車日の1か月前の10:00から、全国のJRの主なみどりの窓口・主な旅行会社でお求めいただけます。
※指定席の空席情報は、最寄の駅でお尋ねください。
※3月以降の運転日は、別途お知らせします。

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