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【JR東日本】意外と知らないグリーン車の乗り方。座席変更や乗り換え方法も。

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JR東日本の主要路線をはじめ、複数の路線で走っているグリーン車。

追加料金がかかるがゆえに、使ったことがないという方も多いのではないでしょうか?

ここでは、グリーン車に興味があるけど、どうやって乗ればいいのかわからない、メリットがわからないといった方向けに、グリーン車の魅力をお伝えします。

この記事を読むと、今すぐグリーン車に乗って出かけたくなるかも?

目次

グリーン車を120%楽しく活用する方法まとめ

グリーン車の乗り方は、JRのホームページでも紹介されています。

ですが、グリーン車の楽しみ方は、実際乗ってみた人にしかわかりません。

ここでは私が何度もグリーン車を利用した経験から、グリーン車を楽しむ方法について紹介します。

なお、この記事ではJR東日本管内、普通車におけるグリーン車利用方法についてまとめていますので、予めご承知おきください。

何はともあれSuicaをゲットする

首都圏に住んでいながらSuicaを持っていない。あるいは、他の何の交通系カードも持っていない、という方は少数派ではないでしょうか。

統計を取ったことはないですが、ここで「少数派だ」と断定して話を進めるのも無責任ですよね。

さて、グリーン車を利用するなら、まずは交通系ICカードを手に入れましょう。

JR東日本圏なら、やっぱりSuicaです。

他地域の交通系ICカードと互換もあるのですが、全域対応しているわけではないので、やはりSuicaを使うのが確実ですね。

ところで、なぜグリーン車の利用とSuicaが関連してくるのでしょう?

それは、2022年現在、グリーン車を利用する手段は次の3パターンだからです。

  1. Suicaにグリーン券情報を書き込んで利用
  2. モバイルSuicaでグリーン券を事前購入して利用
  3. グリーン車に飛び乗り車内でグリーン車料金を支払って利用

この中でSuicaを利用しない【3】のパターンで乗車すると、260円の追加料金がかかります。(2022年4月現在)

正確には料金テーブルが分かれているということですが、差額はいずれも同じ260円でした。

追加料金がかかる理由は、グリーンアテンダント(グリーン車乗務員のこと)さんが個別に料金を徴収する手間賃と、事前購入なしだと席料取りっぱぐれのリスクがあるからでしょう。

乗客にとっても、わざわざ車内で支払う手間を省く意味があるので、事前購入するのが一番です。

グリーン車に乗る前にSuicaを持つ必要があるのはこのためです。

Suicaは駅の券売機で購入できます。買ったらすぐ使えるように、数千円はチャージ(入金のこと)しておくといいでしょう。

まずは食品を確保する

さて、Suicaはゲットしましたか?

「よっしゃ、これでグリーン車に乗れる!」と勇み足になる前に、もうちょっとだけ待ってください。

こちらはグリーン車に乗る必須条件ではありませんが、乗車の前にはぜひともお好みの食料を調達してください。

グリーン車は通常の客車と違って、気兼ねなく飲食ができます。

昼時なんて、そりゃもう、その辺でお弁当箱が開けられている状況です。

「飲食なんて、普通車でもできるじゃない?」と思うかもしれません。

事実私も、JR東日本の運送約款をひっくり返してみましたが、どこにも「飲食禁止」だなんて書いていませんでした。

※書いてあったらどなたか指摘してください。

ただし、この「気兼ねなく」という部分がミソです。

首都圏内における一般的な電車の車両は、ほとんどロングシート(集団お見合いシートのこと)で、他の人と肩先がくっつく距離、視線がぶつかる角度の座席を採用しています。

乗り降りに便利なロングシートですが、落ち着いて飲食するには不向きなことこの上ないです。

グリーン車は、全席クロスシート(進行方向に向かって順並びのシート)であるため、人の目をはばかることなく、落ち着いて食事ができます。

さらに、時折グリーンアテンダントさんが巡回してきたら、車内で飲み物を購入することだってできます。

しかもアルコール含む、です。これは呑兵衛にはたまらない。

そうです、グリーン車では飲食のみならず、飲酒まで許容されているのです。

グリーン車とてもちろん限度はありますが、普通車で飲み会なんて始めたら大ヒンシュクですよ。

話があちこち飛びましたが、グリーン車に乗る前は、ぜひともお好みの食料を買い込んでから乗車してください。

グリーン券はホームで買える

Suicaは持った。チャージもした。買い物も済ませた。

最後に目的地までの乗車券を買ったら(あるいはSuicaで改札を通って)ホームへ行きましょう。

グリーン券は、乗車券とは独立したチケットです。

チケットといっても、Suicaに情報を書き込むシステムなので、実態はありません。

グリーン券はホームの中ほど、グリーン車の停車位置付近にある、グリーン券券売機で購入します。

こちらの券売機は、グリーン券を買うためだけのものです。他の機能はありません。

このため購入手順は至って簡単です。

Suicaを読み取り機の上に置いて、行き先をタッチする。これだけです。

ただし、Suicaにチャージされた残額が足りないと購入できないので注意。

行き先によって料金が2段階に分かれていますが、これは営業キロ数によって料金が変動するからです。

料金テーブルは次の4パターンのみで非常にシンプル。(2022年4月現在)

  1. 平日50kmまで 780円
  2. 平日51kmより 1,000円
  3. 休日50kmまで 580円
  4. 休日51kmより 800円

特急券などと違って、いくら高くても1,000円なので、北関東から熱海などの長距離を移動する場合、大変割安感があります。

ただし、グリーン券券売機は全体的に設置数が少なく、場合によっては発車間際に数人並ぶことがあります。

購入時に焦らないよう、時間に余裕をもってホームへ向かいましょう。

グリーン車に乗ったら座席を選ぶ

グリーン券を購入したら、お目当ての列車がくるのを待ちましょう。

乗り場には表示があります。グリーン券券売機の近くなので、迷わないでしょう。

通常、グリーン車は1便に2両ついています。

10両編成と15両編成など、列車の長さが違う場合、乗り場が微妙に異なることがありますので要注意です。

グリーン車のドアは、通常車両と比べて狭いです。大きな荷物を持っている人は気を付けてください。

車両に乗り込むと、3方向に客席があります。

気に入った座席があったら、席上部にあるセンサーにグリーン券をタッチします。

ランプが赤から緑に変われば認証完了です。

座席の種類は次の通り。

  1. 1階
  2. 2階(階段上)
  3. 地階(階段下)

それぞれ特徴があるので紹介しましょう。

まずは1階。こちらは客席までの段差がないため、足の悪い人や重い荷物を持った人に向いています。

他の客席と違って、半分以下の座席しかないので乗客が少なく、比較的静かに過ごしやすいのも利点です。

デメリットは、通常の客車と目線が同じであるため、特別感がないところでしょうか。

続いて2階。こちらは階段を上った先にある客席です。

こちらはなんといっても静かです。レールから遠いため、振動音が伝わりにくいのですね。

また、景色の良さもメリットです。

真鶴、根府川間などの絶景ポイントでは、海側の席からの眺めが最高ですよ。

席の争奪戦が起きやすいのが難点です。

最後に地階。2階とは逆に階段を下るとあります。

メリットとしては、ホームよりも下に位置していることで、普段とは一味違った景色が見られることと、不人気なのか比較的座席が空いていることです。

特にデメリットらしいデメリットはないのですが、どちらかというと2階のほうが特別感があっておススメです。

座席の変更と乗り換えについて

前項で、グリーン車には三種類の座席があると書きました。

どれも一長一短あるので、余裕があれば、一度の乗車ですべての席を試してみてもいいでしょう。

グリーン車は、特急列車の指定席などと違って、グリーン車内で何度でも座席の変更ができます。

変更方法はSuicaグリーン券を持っている場合簡単で「移りたい座席に移動してから上部のセンサーにSuicaをタッチする」です。

これが存外自由度の高いメリットでして、次のような活用方法があります。

  • 乗車時に混みあっていて、同行者と席が離れていたから空き次第席を移りたい。
  • 2階に行きたかったけど空いていなかったから、後で移動したい。
  • 区間ごとに眺めのいい席が違うので、その時々で席を変えたい。

そして座席の移動は、同一列車だけでなく「同一進行方向における別列車」にも可能です。

この場合、必ず「列車を降りる前にSuicaを自席上部のセンサーにかざす」ことが必要となります。

センサーのランプが緑から赤に戻れば、別の列車に移っても引き続きグリーン車を利用できます。

18きっぷで途中下車してから乗り直したり、JR同士の別路線に乗り換えて利用したり、活用の幅が広いです。

私の場合、熱海から戸塚で横須賀線(総武線)に乗り換えて馬喰町まで行くことが多いです。

座席の変更、ぜひ上手に使いこなしてみてください。

区間変更はグリーンアテンダントまで

最後に区間変更について。

一度グリーン車に乗ったはいいけど、わけあって行き先を変更したい。

こうなった場合、グリーンアテンダントに声をかけて、行き先変更を告げましょう。

営業キロ数が50km以下から51km以上になる場合、追加料金が発生しますが、それ以外の場合料金なしで変更可能です。

地味な技かもしれませんが、裏ワザとしてJR東日本から別会社の区間にまたがって乗車する場合、この知識が生きてきます。

具体的にはJR東日本エリアから、JR東海エリアへの乗り越しです。具体的には「沼津行き」がポピュラーです。

三島や沼津などのJR東海エリアにある駅へのグリーン券は、駅の券売機で購入することができないため、車内で行き先変更をしてもらうしかないのです。

知っておいて損はないでしょう。

一度グリーン車を使うと癖になるのが難点

長距離を快適に旅行できるグリーン車。

普段使いしている普通列車が、グリーン車を利用すればたちまち特別感のあるものとなるでしょう。

本文でまとめたように、グリーン車は使い方次第でとても楽しい旅行のお供になります。

特急列車を利用できない青春18きっぷで乗れるのも嬉しいところです。

料金以外で唯一の難点は「一度使うと病みつきになってしまう」というところでしょうか。

それほど快適です。

とはいえ、そこまで高額ではないので、試したことのない方は、次の旅行で使ってみたらいかがでしょうか?

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