中国 旅日記

【中国】北京から上海まで陸路で。北京から南京行きの夜行列車に乗るまで。【1日目】

投稿日:2018/10/11 更新日:

中国の首都は北京ですが、北京駅からはたくさんの長距離列車が走っています。

今回の旅行記では、北京から南京を通って上海まで、列車を利用して旅してみました。

行けども行けども陸ばかりの中国長距離列車紀行ですが、思った以上に快適で、ロマンあふれる旅となりました。

その記録をまとめます。

目次

旅日記1日目:上海から北京まで飛行機で。そして、南京へ向けて列車の旅

※2018/10/8現在  1CHY(人民元) = 16.35JPY(日本円)

旅の軌跡

※この日はネット環境なしのため、タイムラインがありません※

前22:00 北京から南京行きの寝台列車を予約

北京から南京までは、夜行列車に乗って10時間以上。

前回の中国旅行では、せいぜい200km程度の道のりだったので、立ち乗りでもなんとかなりました。

関連記事:【中国】上海から紹興へとローカル列車で行ってきたお話【1日目】。優雅な飛行機旅から急転直下の資金難。

しかし、1,000km超えを無座で過ごすのは、文明人としてどうかという思いから、さすがにネットで寝台を予約しました。

手数料込みで7,000円ちょっと。交通費とホテル代がセットだと考えれば破格以外の何物でもありません。

日本だといくらかかるか、想像するだけでも恐ろしいです。

中国鉄道のチケットは、【Trip.com】というサイトで予約・購入できます。

参考:中華圏でのホテル予約なら Trip.com

中国の列車乗車券の購入方法については、別記事で紹介する予定です。

関連記事:作成中

09:15 税関に寄り道

今回、あることが気になったので、出発前の空港で税関に寄り道をして、日本へのお酒の持ち込み免税範囲を確認しました。

結論は、2,280mlを超過してから初めて課税対象となるとのこと。

ここでのミソは、本数換算ではなく、容量換算であることと、課税基準は760mlの半分である380mlに達してからということ。

簡単に言うと、760mlのワインなら3本まで。500mlのビールなどであれば5本まで無税で収まります。

詳しくは別記事にまとめたいと思います。

関連記事:作成中

09:30 チャイナエアラインラウンジで一休み

成田空港での、スカイチームラウンジは、チャイナエアラインラウンジでした。

以前はデルタ航空のラウンジがあったのですが、撤退したようですね。

看板にデルタのロゴも入っています。

朝の時間帯どからか、全体的にホテルの朝食バイキングのようなメニューでした。

座席横のコンセプトです。

USBがついていると、更にありがたいのですが。

空港ラウンジ訪問記【#001】成田空港チャイナエアラインラウンジ(2018/10)

  • 食べ物:★★★
  • 飲み物:★★★★
  • 広さ:★★★
  • スタッフ:★★★★
  • 設備:★★★

総評:★★★

場所: 成田国際空港第2ターミナル2階、ゲート71付近

シャワー:あり

食事:あり

軽食:あり

アルコール:あり

利用航空会社:中国東方航空

利用時資格:スカイチームエリートプラス会員

コメント:フロアはそこまで広々としていませんが、人の少ない時間帯なら充分快適です。可もなく不可もなく、ビジネスクラスのラウンジとしては標準以上のレベルです。

備考:珍しく紹興酒が置いてあったため、飲み物に加点。

参考:VIPラウンジ - チャイナエアライン

12:00 遅延したもののなんとか出航

中国東方航空のオペレーショントラブルのため、定刻から1時間以上遅れてのフライトとなりました。

時間に余裕はありますが、北京駅での列車に間に合うか、このあたりから、どんよりとした不安感が漂い始めていました。

15:00 上海で乗り換えトラブル

北京までは上海で途中降機となります。

途中降機というパターンが初めてなのでよくわかりませんでしたが、乗り換えと違って、一度飛行機を降りてから、もう一度同じ飛行機の同じ座席に乗ることを意味するそうです。

乗客にとっては、事実上、乗り換えのようなものでしょう。

ここで、機内放送で、北京へ向かう乗客は、一度降機したうえで、先に入国審査を済ませるようアナウンスがありました。

正直流れがよくわかりませんでしたが、とりあえずほかの乗客に続いて、ターミナル行きのバスに乗りました。

ターミナルへ着くと、普段の到着と同じように、入国審査場への通路があります。

本来は、ここで北京行の乗客だけ待機し、専用の入国審査場へと向かう手はずだったようですが、うっかり上海で降りる乗客に交じって、通常の入国審査場へと向かってしまいました。

北京へと向かう場合、ターミナル入り口に、北京行と書かれたプラカードを持ったスタッフがいますので、ここで素直に聞いておくべきでした。これ以降の通路では、事情を知っている職員がいないため、普通に入国審査へと通されます。

まんまと入国審査場を出たあたりで、これはマズイと直感が告げていたため、適当に空港内を歩き回り、乗り換えカウンターのたくましそうなお姉さんに助けてもらいました。

なるほど、こんな具合で遅延が発生するのですね。反省。

まあ、出発時間には間に合ったようなので、結果オーライとしましょう。

チャーハンおいしい。

19:00 北京空港到着

よやく北京空港に着いた頃には、すっかり夜になっていました。

ここから南へ、南へと旅をすることになりますが、その前に通信手段を確保したいところです。

到着ロビーに、SIMカードの自販機がありましたが、こちらは中国から見て国外用となります。

中国国内用のSIMカードは、カウンターで購入できます。

英語が通じたので話してみると、4日間で150元とのこと。

前回の人民元が80元ほど残っていましたが、これでは足りません。

カウンターのお嬢さんがATMを案内してくれたので、何枚かキャッシングを試みるも、何故か全滅。

空港のATM、よほど相性が悪いのでしょうか。

前回の二の舞となりそうで、嫌な汗が背中を伝います。

関連記事:【中国】上海から紹興へとローカル列車で行ってきたお話【1日目】。優雅な飛行機旅から急転直下の資金難。

そもそも、中国全土ではネット規制が強力であるため、国内のSIMカードでは、LINEやGoogleなどのサービスに接続すらできません。

現地でSIMカードを購入する理由はどこにもないため、私のように無謀なことはせずに、素直に日本でプリペイドSIMカードを手に入れてから旅行を始めましょう。

前回の旅行時には、これで問題なく通信できました。

参考:4G高速データ通信 中国本土31省と香港で7日利用可能 プリペイドSIM - amazon

参考:【正規日本語版】 中港8日 ( 中国 本土31省 香港 8日間 データ通信 専用 プリペイド SIM カード 4G対応 無制限 使い放題 )中国聯通 (セット割引あり) - amazon

30分ほど粘るも、どうにもならなかったので、まずは北京駅を目指すことにしました。

通信手段がないため、ここからは自分の経験と知恵だけが頼りです。

予約した電車の時刻は21時半頃、この時点で19時半。

日本と北京の時差は1時間ですが、これがなかったら、たぶん電車に間に合わなかったと思います。

地下鉄に乗る前には、中国恒例の、手荷物X線検査がありますので、前の人に続きましょう。

北京空港地下の空港鉄道を利用すれば、東直門まで片道25元(約400円)です。

市内の地下鉄利用料が数元であることを考えると、完全に外国人価格ですが、背に腹は代えられません。

北京の地下鉄路線図です。

ソウルと同じくらいの規模でしょうか。

表記が簡体字であるものの、漢字を知っているだけでストレスが緩和されます。

ターミナルを除いて2駅のみ停車と、シンプルな路線です。

この単純さがありがたかったのですが、欲を言えば北京駅までの直行路線がほしいところですね。

北京駅までは、2号線を利用します。

自販機では小額紙幣とコインが利用できます。

100元ばかりだと利用できないことがあるので、前もって小銭を用意したいところです。

路線図付きの、至れり尽くせりの券売機です。

現在地が表示されるので、初見でも迷うことはないでしょう。

東直門から北京駅までは3元です。50円程度ですね。

2号線は環状線です。

落ち着いて乗れば間違う要素はありませんが、誤って逆方向に乗らないように注意しましょう。

出口Cより北京鉄道駅方面へと出られます。

20:30 北京鉄道駅到着

北京駅の第一印象は、デカい、広い、人多すぎ!

でした。

広場の真ん中にでかでかと駅舎がそびえたっており、その周りを旅行者や物売り、野宿者で埋め尽くされており、カオスな雰囲気を醸し出しています。

北京駅の真正面には、切符売り場兼改札がありますが、長距離列車の予約をしている場合、正面向かって右手にある、離れの切符売り場を利用する必要があります。

買票所(售票处)と案内があるので、落ち着いて探せば見つかります。

公衆トイレの手前あたりにあります。

一部の窓口は、高齢者優先であったりするので、若い人が並んでいる列に並ぶのが無難です。

切符を予約している場合、紙に書いた予約番号とパスポートを見せれば、無言で切符を発券してくれます。

言葉が通じなくてもまったく問題ないので、堂々と構えましょう。

予約をしていない場合は、行先と大体の時間に予約クラスを書いて渡せば、たいてい何とかなります。

この場合、銀聯カードが使えますので、事前に作っておくと非常に便利です。

関連記事:中国旅行の必需品。銀聯カードを日本で作るには?

ついでに、北京銀行のATMを見つけたので、キャッシングを再度試してみました。

MasterCardで試すと、あっさりキャッシング成功。

前回もそうでしたが、空港での時間を返してほしいところです。

ATMに限った話ではありませんが、中国ではPINコードが6桁ですので、日本のクレジットカードを利用する際は、暗証番号の頭に【00】を足してから入力しましょう。

写真右奥の電光掲示板付近にあります。

地獄に仏という言葉を初めてつぶやきました。

21:00 北京駅構内にて

電光掲示板の左端が電車の番号ですので、そちらを頼りに進みましょう。

構内には売店が多数あるので、飲料水くらいは買っておいたほうがよいでしょう。

広い構内を埋め尽くす人、人、人。

東京駅とはまた違った様相の混雑ぶりです。

立ち止まって写真を撮っていると、公安のお嬢さんに、そこにいると危ないよ、というニュアンスで話しかけられたので、素直に従いました。

間違っているかもしれませんが、人間のコミュニケーションは、言語によらない部分が大半を占めているそうなので、何となく相手の意図は伝わるものですね。

関連記事:言葉の壁と海外旅行について。英語ができなくても海外に行っていいと思う。

庶民の旅食と言えばカップラーメンのようです。

給湯施設がそこら中にあります。

21:34 北京発南京行き夜行列車へと乗車

いよいよ乗車時間となりました。

中国の鉄道は、日本のようにホームで待つわけではなく、乗車前まで入場規制されています。

今回は30分以上前に乗車が始まりましたが、だいたい10分から15分前くらいにゲートが開くことが多いようです。

乗車する人次第で、入場時間が変わるのかもしれませんね。

指で隠れていますが、398.5元(約6,500円)です。

こちらは軟臥(ソフトベッド)下段の料金で、上段よりも割高です。下段は景色が見えるため、割高です。

前述のTrip.comで予約した場合、自動的に下段の料金が適用され、実際に上段が割り当てられた場合、後日返金されるとのことでした。

ここに、サイトの利用手数料が500円ほど加算されます。

軟臥、硬臥は、完全に早い者勝ちの限定客車ですので、今回のように超長距離を移動する場合は、手数料を払ってでも、事前予約するのがよいと思います。

寝台付き列車がいくつも並んでいます。

ここから、地方へ向けて、数多くの旅人を乗せていくのですね。

北京発、南京行きです。

始発で乗って、終点で降りるコースなので、気にせず寝ていても安心です。

号車を間違えないように、入り口の車掌さんにチケットを見せましょう。

古い車両ですが、フリーWifiまで装備しています。

ただし、中国のWifiは、中国での電話番号や、微信(WeChat)のIDがなければ利用できません。

私はこの時点で、通信手段皆無でしたが、すでに開き直っていました。

比較的金銭的余裕がある人の車両であるからか、皆さん静かでマナーがよいです。

公安同乗の上、監視カメラまであるので、うかつな真似ができない事情もあるのでしょうね。

昔ながらの寝台車の風情が最高です。

通常の軟臥(上級寝台車)は4人部屋で、男女相部屋です。これよりランクを上げると2人部屋、少し下げると硬臥(硬めの寝台車)となり6人部屋となります。

上段ベッドはハシゴがなく、1か所だけある足場からよじ登ることになるので、背の低い人や女性は、できれば下段を利用しましょう。

空調完備で、ドアを閉めると真っ暗になるため、快適に眠れます。寝具も清潔です。

読書灯がありますが、10時過ぎたあたりから、ちらほらお休みモードとなりますので、周りの迷惑にならないよう、早目に消灯しましょう。

上段からは景色が見れませんが、入り口上部にスペースがあるため、荷物置きや靴置きなどに活用できます。

いよいよ出発です。

上海から北京まで飛行機で2時間かけて行って、その後2日間かけて上海まで戻ってくるという、謎の行程が始まりました。

出発後、車掌さんが切符を預かりにきますので、間違っても手放したり捨てたりしないようにしましょう。

私は、ベッドの上段の隙間から切符を落としかけて焦りました。

切符と引き換えに、車内用のカードを受け取り、下車前に再度切符と交換します。

中国鉄道の座席は、割と座ったもの勝ちな側面があるため、乗車券を持っていても、立乗りの乗客に席を占拠されている場合があります。

もちろん、不当占拠なので、チケットを見せてどいてもらうのが筋ですが、中国語が使えないと何かと面倒です。その点、硬臥以上なら検札があるので安心です。

なくすと弁償となるそうなのでご注意を。

振り返ってみて

ネットは使えず、現金も足りず、言葉も通じない。おまけに飛行機の遅延で時間も足りない。しんどかったです。

これが逆境だ!

と叫びたくなりました。

逆に、その辺の観光地でぬるく旅行するのに飽きた方には、ある意味おススメルートかもしれません。

ぜひ、ネット利用不可の心細さを、そこのあなたにも味わってほしいところです。頼れるものは自分の知恵と経験だけ、という冒険感を味わえること必至です。

中国は公安(警察)の権力が強いため、身の危険を感じることはそうそうないと思います。

次のお話:【中国】北京から上海まで陸路で。南京行きの寝台列車で目が覚めて。【2日目】

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