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【マレーシア】クアラルンプールから、国境都市ジョホールバルまで。鉄道での行き方について。

投稿日:2019/01/28 更新日:

この記事では、クアラルンプールからジョホールバルまで、鉄道で行ってきた経験をもとに、経路情報を紹介します。

近年、マレーシアでは、線路の架線工事が進められており、既に西半分には、マレー半島を縦断する最新の電車が開通しています。

ここで書いたルートが、過去のものとなる日も、そう遠くはないのかもしれません。

目次

クアラルンプールから各都市への、バスでの所要時間と料金の目安

※2019/1/16現在  1MYR(マレーシアリンギット) = 26.46JPY(日本円)

都市名所要時間料金
ペナン(バタワース)7時間RM25前後
イポー4時間RM12前後
キャメロンハイランド5時間RM13前後
マラッカ2時間RM8前後
ジョホールバル6時間RM20前後
クアンタン5時間RM15前後
シンガポール7時間RM25~30
ハジャイ(タイ)10時間RM35前後

※金額は目安です。バス会社により異なります。

参考:鉄道・長距離バス - Tourism Malaysia

クアラルンプール国際空港からも長距離バスが運行しており、イポーやマラッカへ行くことが可能です。

参考:KLIA発着バスの時刻と料金はこちら 

上の料金目安からもわかるように、空港からジョホールバルを目指すのであれば、500円程度で直行便があります。

素直にバスを使ったほうが、楽で早くて安いです。

私は列車を利用しましたが、ニッチトラベラーなので、効率を重視する場合、参考にならないと思います。

クアラルンプール市内からジョホールバルへと、鉄道で行く方法

鉄道の場合、クアラルンプール市内から、シンガポールへの国境越えは、次の3段階に分けることができます。

  1. 旧クアラルンプール駅(Kuala Lumpur)⇒ゲマス駅(Gemas)までのETSを購入
  2. ゲマス駅(Gemas)⇒JBセントラル(JB Sentral)駅のインターシティを購入
  3. JBセントラル駅(JB Sentral)⇒ウッドランド駅(Woodlands)のシャトルを購入

まずは、マレーシア鉄道KTMの予約ページを訪れましょう。

シンガポールへと向かう場合、まずは、Gemasまでの乗車券が必要です。

【One Way】を指定して、【Kuala Lumpur ⇒ Gemas】のきっぷを検索しましょう。

参考:KTM ETS Train Malaysia

お昼のちょうどいい時間帯に、クアラルンプール駅からゲマスへの列車が走っています。

実際に検索してみるとわかりますが、旧クアラルンプール駅と、KL Sentral駅とが混在しています。

バスで数本分離れていますので、事前によく確認しましょう。

私は、旧クアラルンプール駅から乗車することにしました。座席は全席指定ですので、きっぷがある限り、座れないことはないでしょう。

これまで、指定席券を持っていても座れなかったのは、初めての中国旅行だけです。

関連記事:【中国】上海から紹興へとローカル列車で行ってきたお話【2日目】。魯迅のふるさと紹興は水と石畳の古都だった。

JB Sentralへの中継地点である、Gemasまで32リンギット(約850円)です。

もう、この時点で空港からバスのほうが安いです。

クアラルンプール市内で寄り道する人や、乗り鉄の方以外は、空港から直行バスを利用したほうがよいでしょう。

もっとも、早さを求めるのであれば、シンガポールまでのフライトを利用して、そこから越境したほうが断然早いのですが。

旅行保険にも加入できるようですが、保証を受けるのも一苦労と判断し、加入しませんでした。

中断のチェックを外せば、保険なしの運賃となります。

オンラインで購入するには、基本的にクレジットカードが必要です。

持っていない方は、無料のカードでもよいので、1枚作っておくと、海外旅行が便利になります。

申込金無料、年会費無料のクレジットカードの中では、海外旅行保険が手厚い、エポスカードがおススメです。

無保障で海外に行くと、医療費の高さに泣く可能性がありますので、事前に作っておくとよいでしょう。

参考:エポスカード公式

関連記事:エポスカードは万人受けの「得しかしない」カード。初心者の一枚から海外旅行保険のお供に。

購入が完了すると、QRコード付きのオンラインチケットが発券されますので、保存しておきましょう。

車内改札がありますので、プリントアウト推奨です。

同じ要領で、【Gemas ⇒ JB Sentral】へのきっぷを予約できます。

Gemasへの到着時刻を参考に、乗り継ぎ後のきっぷを購入しましょう。

ジョホールバルまで、鉄道旅行をする上での注意点

乗ってしまえば、どこの国でも、ほとんど勝手が変わらないのが、鉄道旅行の魅力ですが、当然注意すべき点もあります。

ここでは、私の体験に基づいて、ジョホールバルまでの列車旅行で気を付ける点をまとめました。

KL Sentral駅と、Kuala Lumpur駅は別物

文中でも触れましたが、二つの駅はまったく違う場所にあります。

空港バスで主に降りる場所が【KL Sentral】、マレーシア国立モスクや、バードパークへと向かう途中にあるのが、今回紹介した【Kuala Lumpur】です。

他の記事でも紹介しましたが、クアラルンプールのセントラルマーケットから歩いて行ける距離にありますので、寄り道するのであれば、【Kuala Lumpur】駅からの乗車をおススメします。

関連記事:【マレーシア】クアラルンプールのセントラルマーケットで見つけたカシミヤストール。格安でもため息が出るほど極上だった。

駅舎は改装中のようで、いたるところに工事用のシートがかけられていました。

改札はありますが、きっぷを事前に購入していれば、横から通っていいようです。

普通に自動改札を通れないので、駅員さんに聞いたところ、通っていいよ、とのことでした。

国立モスクへと行くにも、駅構内を通る作りになっています。

目下、改修工事が行われているようです。

旧クアラルンプール駅です。

実際に降り立つとわかりますが、左右に相当長いです。

KL Sentral駅ができてから、ほとんど使われていないのでしょうか。

数組の旅人がたたずんでいる以外、駅構内はひっそりとしており、線路工事の音だけが響いていました。

白亜の美しい駅舎が、静寂に包まれている様も、趣があるものです。

造りこそ違いますが、台中の旧駅舎を彷彿とさせます。

関連記事:【台湾】台北から台南へと台湾鉄道小紀行。台中へのきっぷは残っているか?【2日目】

前半の電車区間は異常に寒い

設備も新しく、乗り心地も快適なマレーシアの電車。

日本からの旅行客でも、ストレスなく乗車できるでしょう。

異常に寒い、という一点を除けば。

電車の外のトロピカルな風景にだまされてはいけません。

車内ではは尋常じゃない勢いでエアコンが稼働しています。

その勢いたるや、冷蔵庫に入れられたかのごとし。薄手のシャツに羽織もの程度では、寒さを防げません。

冗談抜きで、コートが必要です。

私の場合、セントラルマーケットで購入したストールが、さっそく役に立ちました。

関連記事:【マレーシア】クアラルンプールのセントラルマーケットで見つけたカシミヤストール。格安でもため息が出るほど極上だった。

乗り換え地点のGemasには、コンビニとファストフード店くらいしかない

青い空に白い雲、どこまでも続く線路。

Gemasはそんな駅です。

他には何もありません。

遠目に見ても、駅舎は立派ですが、周りに何もありません。

うらぶれた街とのギャップが、寂しさを醸し出しています。

何もない、は言い過ぎたかもしれません。

駅前通りに、商店街がありました。

何というのでしょう。「アメリカの古い映画で出てくる、辺境の小さな町」といった雰囲気でしょうか。スタンド・バイ・ミーな感じです。

もしくは、「さびれた映画館とバーが5、6軒」とも言います。

車の舞い上げる砂ぼこりが、一層ムードを掻き立ててくれます。

ピザ屋はあります。KFCもありました。

大通りを渡った先には、コンビニもありました。

とりあえず、乗り継ぎ拠点としての機能は、果たしてくれます。

念のため。走っている列車から飛び降りないように

列車のドアが開いていますが、これは走行中です。

そんな人いないと思いますが、出入口が開いているからといって、ドアから身を乗り出したり、飛び降りたりしないようにしましょう。

間違いなく遭難します。

Gemasから先の区間は、ジャングルだらけのフロンティアです。

電車のデッキにまで、砂ぼこりが舞い込んできます。

そこらじゅうをロードローラーが走り回っています。

今は単線なので、線路をもう一本敷くのでしょうか。

まとめ:回り道を楽しむのも旅の醍醐味

以上、クアラルンプール駅から、ゲマス(マレーシア人の同僚は「グマス」と発音していました)を通って、ジョホールバルまでの道のりを紹介しました。

繰り返しとなりますが、クアラルンプール国際空港から、単純にジョホールバルへと陸路移動するのであれば、バスが便利で安いです。

私の場合は、線路の向こうに見果てぬロマンを感じることも、長い一生の中では必要だと思います。生き急ぐばかりが人生ではありませんので。

旅も人生も、寄り道するくらいの、心のゆとりがほしいですね。

関連記事:【1日目・マレーシア】クアラルンプールからシンガポールまで国境を越えて。JBSentralまでの長い一日。

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